昨日より秋の高山祭(八幡祭)が催されています。飛騨には約400社の神社があり、春と秋は毎週、あちらこちらの町内で祭を知らせる「のぼり旗」が立てられます。町内の人が装束を身にまとい、お神輿、獅子舞、闘鶏楽(とうけいらく)雅楽などそれぞれ役割を担い、町内を練り歩きます。ひだ高山の中央に位置する「位山」と「ひだ」について、増田庸文老師のブログより前半後半にわけてご紹介します。

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2009年6月6日<気功講義>

 「位山」と「ひだ」、この地は特別な所のようです。

 大方の神社で、六月末日と大晦日に奏上される大祓祝詞という祝詞があります。非常に長い祝詞ですが、神道の中では、一番と言って良いほど大切な祝詞として扱われているそうです。その内容が良く判らないまま、そして伝えられる内に多くの間違いも生まれて、伝承され、奏上されてきているようです。その中に、

「・・・如此依(かくよ)さし奉(まつ)りし四方(よも)の国中(くになか)と 大(おお)日本(やまと)日高見(ひだかみ)の国(くに)を 
安国(やすくに)と定(さだ)め奉(まつ)りて・・・・」

という件(くだり)があります。これを殆どの国文学者や、神道学者、神主さん達は「大和」の「日高見の国」と解釈しているようです。しかし本当は、

「・・・如此依(かくよ)さし奉(まつ)りし四方(よも)の国中(くになか)と 大(おお)日本(やまと)『ひだ』、『神』の国(かみのくに)を 
安国(やすくに)と定(さだ)め奉(まつ)りて・・・・」

と読ませるのが正解なのです。元の祝詞が平仮名であるもの(響きを平仮名に移した)を、無理矢理漢字を当てたが為の間違いと言えます。

 旧飛騨にあたる高山市、飛騨市等の地域には、異常なほどに神社が存在し、現在404社(飛騨神職会発行「飛騨の神社」より)も残っています。これでも昔に比べ、合祀(ごうし)した神社がかなりあり、減っていてこの数です。

私は以前、関東のある市に住んでいましたが、市内にある神社は10社に満たない数だったと思います。

 「ひだ」の土地が、如何に神々と繋がりの深い土地かということが、良く判る数字ではないかと思います。

日之本元極  亀仙人